この記事のポイント5点
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リースバックとは何か
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リースバックのメリットやデメリットなどの基本情報
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リースバックの買取相場・家賃相場
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リースバックの家賃の決まり方
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リースバックの家賃を抑える方法
このページのもくじ
リースバックの基本情報
不動産を所有している方の中には、急にお金が必要になって困っているという方もいると思います。そこで登場するのがリースバックです。
リースバックとは何なのか、リースバックのメリット・デメリットなどを解説します。
リースバックとは
リースバックとは、マイホームをリースバック会社に売却するものの、リースバック会社と賃貸借契約を締結することで売却したマイホームに住み続けられる仕組みです。
リースバック会社に売却することでまとまったお金を手に入れられる一方で、リース料を支払う必要はあるものの、住み慣れた家に住み続けることが可能です。
マイホームを活用してお金を手に入れる方法には、リースバックの他にも一般的な不動産売却やリバースモーゲージなどが挙げられます。
一般的な不動産売却を選択した場合でも、まとまったお金は手に入ります。
しかし、買主は自身が使用することを前提に購入するため、売主は売却後に住み続けることができません。
リバースモーゲージを選択した場合には、住み慣れた家に住み続けながら不動産を担保に金融機関から融資を受けられます。ただし、借りたお金の用途が制限されている、最終的に契約者が亡くなると不動産を売却して融資を返済することになる点に注意してください。
そのため、リバースモーゲージは、マイホームを売却してまとまったお金を手に入れたいものの、住み慣れた家から離れたくないという方に向いているでしょう。
リースバックのメリット
リースバックを利用するメリットとして、以下の4つが挙げられます。
- 住居費用の負担を軽減できる
- 引っ越さずに済む
- 将来買い戻すことが可能
- 売却したことが周囲にばれない
マイホームの場合は固定資産税や都市計画税、修繕費、マイホームがマンションの場合には管理費や修繕積立金などの維持コストが発生します。
しかし、リースバックを利用すると、所有者がリースバック会社に変わるので維持コストを負担せずに済むのです。
住宅ローンを契約してマイホームを取得した方の中には、契約時に無理のない返済計画を立てていたものの、途中で支障が生じて返済が困難になる方も少なくありません。しかし、リースバックを利用して、売却代金で住宅ローンを完済した場合、住宅ローンの返済負担を軽減できるでしょう。
また、不動産の売却を選択した場合は、住み慣れた家から離れなくてはならないため、引っ越しの手間と費用がかかります。しかし、リースバックの場合には、そのまま住み続けられるので手間と費用を省けるでしょう。
リースバックの契約書に買い戻し特約が盛り込まれている場合は、一度売却した不動産を買い戻すことが可能です。一度売却した不動産を将来的に買い戻せる点は、リースバックの大きなメリットと言えるでしょう。
一般的な不動産売却は、購入希望者を募集するために広告活動を行います。
そのため、周囲にマイホームの売却がばれてしまう可能性があります。しかし、リースバックはリースバック会社が直接不動産を買い取ってくれるので広告活動は必要ありません。
そのため、周囲にばれることなくお金を確保できるでしょう。
リースバックのデメリット
リースバックを利用するデメリットとして、以下の4つが挙げられます。
- 家賃の支払いが発生する
- 売却価格が安いケースが多い
- 買い戻しの価格設定が売却時よりも高い
- 永続的に賃貸できるとは限らない
住宅ローンの返済が残っている不動産でリースバックを利用し、売却代金で住宅ローンを完済した場合、住宅ローンの返済負担はなくなります。
しかし、リースバックを利用すると今度は毎月家賃を支払わなくてはなりません。
また、リースバック会社は賃貸借契約終了後に不動産を売却することを想定しているため、賃貸借契約終了後に売却しても十分に利益を得られる価格設定で不動産を買い取ります。
そのため、市場相場と比べて2~3割程度買取価格が安くなるケースが多く、マイホームを少しでも高く売りたい方には不向きと言えるでしょう。
リースバックでは、契約書に買い戻し特約があれば買い戻すことが可能ですが、買い戻しの価格設定が売却時と比べると高く設定されているケースが多いです。そのため、買い戻しのハードルが高いことを理解するとともに、買い戻しの価格設定がいくらなのかをあらかじめ確認しておくことが大切です。
リースバックを利用した場合、家賃を支払いながら不動産に住み続けることができますが、永続的に住めるわけではありません。普通借家の場合は貸主に契約解除の正当事由がある、定期借家の場合は契約期間満了とともに契約が終了する可能性があるので注意が必要です。
リースバックの買取相場
リースバックの家賃相場を把握するには、まずはリースバックを利用した場合の一般的な買取相場を理解することが大切です。結論から言うと、リースバックの買取価格は一般的な不動産売却と比べて低いです。
そのため、不動産を売却して少しでも多くのお金を手に入れたい方は、リースバックよりも一般的な不動産売却を選択することをおすすめします。
リースバックを利用した場合の一般的な買取相場、買取相場を理解する際の注意点などを見ていきましょう。
一般的な買取相場
リースバックを利用した場合の買取相場は、一般的な不動産仲介を利用した不動産売却と比較すると70~80%程度と言われています。
一般的な不動産仲介と比較して買取相場が低い理由は、以下の2つが挙げられます。
- 利回りを重視するため
- 転売時の利益を重視するため
リースバック会社にとってリースバックは不動産投資と同じです。安く不動産を仕入れて高く貸し出したいと考えるのが基本です。
また、借主が買い戻しを希望せず、賃貸借契約が終了すると物件を売却することになります。少しでも安く買い取っておけば、転売時に損をするリスクを軽減できます。
そのため、リースバックを選択すると一般的な不動産売却と比べて売却で得られる代金が少ないということを理解しておきましょう。
地域によって差が生じる
買取相場はリースバックを利用する地域によっても異なります。その理由は、地域によって不動産の需要が大きく異なるためです。
リースバック会社は借主が買い戻しを希望しないまま賃貸借契約が終了した場合、物件を売却することになります。その際、売却するのが都市部の物件なのか、地方の物件なのかで売却結果は大きく異なります。
都市部の物件は需要が高く、築年数が経過しても価格は下がりにくいです。
一方で、地方の物件は需要が限られており、築年数の経過とともに価値が下がりやすい傾向があります。
そのため、都市部の物件は比較的買取価格が高くなりやすい一方で、地方の物件は将来的な値下がりを見込んで買取価格が低くなりがちであるということを理解しておきましょう。
築年数が古いほうが高め
築年数が古い物件は買取価格が低くなりやすく、不利だと考えている方も多いと思います。
しかし、実際には築年数が浅い物件よりも築年数が経過した古い物件のほうが相場に近い価格で買い取ってもらいやすいです。
その理由は、築年数が経過した物件のほうが将来的な値下がりが小さいためです。築年数が浅い物件は、築年数による価値の下落が大きい傾向があります。
そのため、賃貸物件として一定期間運用することを考えると、築浅の物件は買取時の価格を安く抑えることによって値下がりのリスクを回避する必要があります。
しかし、築年数が経過した古い物件は賃貸物件として一定期間運用した場合も値下がりのリスクがほとんどありません。
築年数の経過が著しい物件はリースバックを利用できない可能性もありますが、築年数の経過した古い物件のほうが相場に近い買取価格が多いということを覚えておきましょう。
リースバックの家賃相場
リースバックの1年間の家賃は、積算法という計算式を用いることで算出できます。積算法とは、物件の買取価格や期待利回りなどから月々の家賃を算出する方法です。積算法の計算式は以下の通りです。
月々の家賃(賃料)=買取価格×期待利回り(年率)/12カ月+物件の必要経費
リースバックの期待利回りは7~13%の範囲内で設定されるケースが多いです。
買取価格・利回り別(経費は未反映)の家賃相場は以下の通りです。
| 7% | 8% | 9% | 10% | 11% | 12% | 13% |
1,000万円 | 70万円 | 80万円 | 90万円 | 100万円 | 110万円 | 120万円 | 130万円 |
2,000万円 | 140万円 | 160万円 | 180万円 | 200万円 | 220万円 | 240万円 | 260万円 |
3,000万円 | 210万円 | 240万円 | 270万円 | 300万円 | 330万円 | 360万円 | 390万円 |
4,000万円 | 280万円 | 320万円 | 360万円 | 400万円 | 440万円 | 480万円 | 520万円 |
5,000万円 | 350万円 | 400万円 | 450万円 | 500万円 | 550万円 | 600万円 | 650万円 |
例えば、買取価格が2,000万円、期待利回りが9%の物件の場合、年間の家賃は180万円、1ヶ月当たりの家賃は15万円となります。
また、買取価格4,000万円で期待利回り10%、買取価格5,000万円で期待利回り8%では年間の家賃がともに400万円です。買取価格が高く、期待利回りが低いと、住居費の負担を軽減しながら手元に多くのお金を残せるので、この2点を確認しながら各社の家賃設定を比較しましょう。
リースバックの家賃の決まり方
一般的な賃貸物件の場合は、強気の家賃設定にして空室が増えては意味がないため、周辺の賃料設定や築年数、設備などを踏まえながら適切な家賃を設定します。
しかし、リースバックの場合、一般的な賃貸物件とは異なり、既に入居者が決まった状態で運用を開始することになります。
そのため、家賃設定の方法が一般的な賃貸物件とは異なる点があるので注意してください。リースバックではどのように家賃を設定するのかについて詳しく見ていきましょう。
期待利回りを利用して計算する
期待利回りとは、リースバック会社が物件を賃貸として貸し出すことによって年に平均で利益をどのくらい見込めるかをパーセンテージで表したものです。
例えば、物件を2,000万円で買い取ったとします。この2,000万円を10年で回収するには1年で200万円以上の家賃を徴収する必要があります。
期待利回りは年間の家賃収入を不動産価格で割って算出するため、今回のケースでは
「200万円÷2,000万円×100=10%」が期待利回りです。
投資を10年以内に回収するという目標を達成したい場合には、期待利回りを10%以上に設定します。
期待利回りは各リースバック会社によって異なります。早期に出資を回収したいと考えるリースバック会社は期待利回りを高く設定するので家賃設定が高くなるため、家賃負担を少しでも下げたい方は、期待利回りの低いリース会社を選ぶのがポイントです。
周辺の家賃相場はあまり影響しない
賃貸物件で重要なのは、いかに満室状態を維持できるかです。築年数や設備、広さといった条件がほぼ同じ賃貸物件が周辺にある場合、家賃設定が高いと家賃設定が低い物件に人が流れてしまいます。
そのため、一般的な賃貸物件では、周辺の家賃相場を踏まえつつ家賃を設定します。しかし、リースバックの場合、一般的な賃貸物件とは異なり、借りる人が決まっている状況なので、周辺の家賃相場は基本的に踏まえる必要がありません。
リースバックの家賃設定は、周辺の家賃相場ではなく、あくまでもリースバックを利用する物件の価値や状態が影響するということを覚えておきましょう。
家賃相場は一般的な賃貸物件よりも高い
一般的な賃貸物件は周辺の賃貸物件と需要を奪い合う構図であるため、周辺の家賃相場を意識した家賃設定が行われます。
しかし、先ほども触れた通り、リースバックは既に借主が決まっている状況なので、家賃を設定する際に周辺の家賃相場を意識していません。
そのため、リースバックの家賃相場は、一般的な賃貸物件よりも高い点に注意が必要です。家賃相場が高いということは、それだけ住居費の負担が大きいということです。契約期間が長ければ長いほど、住居費にかかる負担が大きくなるということを理解しておきましょう。
買い戻しを検討している場合は早めが吉
リースバックでは、契約書に買い戻し特約が盛り込まれている場合、一度売却した不動産を買い戻すことが可能です。
しかし、売却した不動産を買い戻すことは容易ではありません。その理由は、買い戻しの価格が買取価格よりも高く設定されているためです。
また、家賃設定が高いことを考えると、賃貸として借りている期間が長期になった場合は、買い戻しに必要な資金を貯めることも困難です。
リースバックを利用するものの、将来的に買い戻しを検討しているのであれば、できる限り賃貸期間を短くして、早めに買い戻しに移行することをおすすめします。
リースバックの家賃を抑える方法
リースバックを利用した場合、毎月家賃(リース料)を支払う必要があります。そのため、少しでも家賃を抑えたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
以下の4つの方法であれば、リースバック利用時の家賃を抑えることが可能です。
- 必要な資金のみの利用に留める
- 複数の不動産会社に査定を依頼する
- 各社のサービス内容を比較する
- リースバックの一括査定を利用する
必要な資金のみの利用に留める
リースバックの家賃は買取価格の影響を受けます。買取価格が高い場合は家賃設定および買い戻しの際の価格設定が高くなる、低い場合には両方が低くなるといった具合です。
将来的な買い戻しを想定していないのであれば、少しでも高く買い取ってもらって手元に残るお金を増やすのが正しい選択肢と言えます。
しかし、買い戻しを想定しているのであれば、賃貸中の家賃負担を抑える、買い戻しの際の価格設定を下げるために、買取価格をあえて下げてもらうのも選択肢の1つです。
買取価格をあえて下げてもらい、必要な資金のみの利用に留めることで、月々の家賃負担を抑えられ、買い戻しのハードルを下げられるでしょう。
複数の不動産会社に査定を依頼する
家賃はリースバック会社の設定する期待利回りによって異なります。期待利回りが高いと家賃設定が高くなるため、期待利回りの低いリースバック会社を見つけることが大切です。
期待利回りの低いリースバック会社を見つけるには、1社だけではなく複数の不動産会社に査定を依頼することが必須です。
どのリースバック会社に査定を依頼しても同じと考えている方もいるかもしれませんが、そのようなことはありません。少しでも家賃を抑えるためにも、複数の不動産会社に査定を依頼しましょう。
各社のサービス内容を比較する
複数の不動産会社に査定を依頼する際は、各社のサービス内容を比較することも大切です。比較するのは主に以下の3つのポイントです。
- 買取価格
- 家賃
- 契約条件
買取価格が高ければ高いほど、その分だけ多くのお金を手に入れることが可能です。また、家賃が安ければ安いほど、その分だけ住居にかかる費用を抑えることができます。
そのため、単に多くのお金を手に入れたい、賃料を安く抑えながら住みたい場合には、買取価格が高く、家賃が安い不動産会社を選択することをおすすめします。
家賃設定が安くても、事務手数料や共益費などが高く設定されていては意味がありません。家賃以外の費用がどのように設定されているのか、敷金・礼金、保証人の有無などを事前に確認しておくことも大切です。
賃貸期間中はリースバック会社との付き合いが続くため、リースバック会社の実績・信頼度、担当者の対応力・相性なども確認しておきましょう。
リースバックの一括査定を利用する
複数の不動産会社を比較するのに便利なのが一括査定です。一括査定とは、物件情報を一度入力するだけで、複数のリースバック会社に査定を依頼できるサイトです。
通常は複数のリースバック会社に査定を依頼する際、1社ずつ査定を依頼しなくてはならず、手間と時間がかかります。
しかし、リースバックの一括査定の場合、一度に複数社に査定を依頼できるので手間と時間を省くことが可能です。
インターネットで誰でも基本的に無料で簡単に査定を依頼できるので、少しでも好条件でリースバックを利用したいという方は、リースバックの一括査定を利用しましょう。
まとめ
リースバックを利用することによって、住み慣れた家に住み続けながらまとまったお金を手に入れることが可能です。しかし、リースバックを利用した場合、賃貸物件と同様、毎月家賃をリースバック会社に支払わなくてはなりません。
一般的な賃貸物件は競合との需要の奪い合いになるため、周辺の家賃相場を意識しながら家賃を設定します。しかし、リースバックの場合は、既に借主が決まっている状況なので、周辺相場ではなく期待利回りに基づいて家賃が設定されるので比較的高くなります。
そのため、リースバックは長期間の入居には基本的に適していません。少しでも家賃負担を抑えたい方は、複数の不動産会社を比較して家賃設定の低い不動産会社を選ぶ、買い戻しを検討している方は、なるべく早めに買い戻しましょう。
リースバックの利用にお悩みの方には「家まもルーノ」をおすすめします。家まもルーノとは、リースバックに特化したコンシェルジュサービスです。
提携する100社以上の不動産会社の中から最大10社に同時査定を行えるため、信頼できる不動産会社が見つかる可能性が高まるでしょう。